ミドリイシを食べるウミウシの新種

https://reefbuilders.com/2024/01/26/phestilla-arnoldi-is-a-new-species-of-acropora-eating-nudibranch/

Phestilla arnoldiはアクロポラを食べるウミウシの新種

タイ湾のサンゴ礁を調査していた研究者たちが、サンゴを食べるウミウシを13種発見した。このウミウシはPhestilla属に属し、小型でフリルのような寄生・捕食性のウミウシで、捕食するサンゴのポリプに擬態しており、リーフキーパーにとって最悪の悪夢である。

タイのタオ島では、デンドロフィリア、ダンカノプサンミア、タービナリア、ゴニオポーラ、モニトポーラ、パボナ、ポライテス、リゾプサンミア、ツバストレアなど、さまざまな属のハードコーラルを食べているのが見つかった。宿主に擬態し、溶け込むように隠微な色彩を持つPhestilla属は、それぞれ1種のサンゴを好み、新種Phestilla arnoldi(発見者スペンサー・アーノルドにちなんで命名)はAcropora muricataが宿主に選ばれている。

アクロポラを食べるウミウシ

このウミウシは、アクロポラと関連していることが証明された最初のウミウシとなったが、タオ島では、サンゴはオニヒトデ、ドラペラガイ、病気、白化などの脅威にさらされており、新種のウミウシも(アクロポラを宿主とするウミウシと同様に)、その場所で脅威にさらされている可能性がある。著者らは、新しく記載されたウミウシが他の場所にも存在する可能性は高いとしている。アクロポラを食べるウミウシが1種発見されたことで、さらに多くのウミウシが発見されるかもしれない。アクロポラを食べるヒラムシやモンティポラを食べるウミウシのように、アクロポラを食べるウミウシは、将来、サンゴ礁のコミュニティが注目すべき存在になるかもしれない。

成虫の同定

Phestilla arnoldiのホロタイプは体長4mmで、「体は半透明の白色で、不透明な白色から黄色がかった斑点がある。口腔触手は鼻孔の半分以上の長さで、ともに2本の幅広の白色帯がある。吻は特徴的な不透明の白い長方形の斑紋で覆われる。足の前端は丸い。セラータは列をなし、最初の2つは後方のセラータから離れる。"

卵の識別

"産卵莢は0.5~1mmの非晶質~楕円球状で、白色~淡黄色の卵が12~22個ずつ入っている。莢は最近死んだサンゴの骨格の上に無造作に置かれているように見え、常に4個を超えることはまれである。卵はサンゴの骨格の白い部分に隠されている。"